タイガーマスクこと佐山聡はプロレス界に一世を風靡しました。興行的には成功しながらも、彼の本来のファイトスタイルであるシュートに対するこだわりがあったはずです。タイガーマスクがその象徴である覆面を脱いで本来の佐山聡に戻る過程を、2人の良きライバル ダイナマイトキッドと小林邦明との試合をもとに考察してみました。
爆弾小僧:ダイナマイト・キッド
デビュー戦
タイガーマスクのデビュー戦を覚えてみえる方も多いのではないでしょうか?1981年に未知のマスクマン タイガーマスク が颯爽とデビューしました。それまでは漫画の主人公であったタイガーマスクがいきなりお茶の間に現れたのです。対戦相手は爆弾小僧:ダイナマイト・キッドです。
実際には、イギリスでサミー・リーとして活躍してた佐山とは対戦経験もあり、体型的にも近いダイナマイト・キッドはタイガーマスクのデビュー戦を盛り上げるには適役と言えます。
ダイナマイトキッドの思い
興行的には大成功のタイガーマスクですが、佐山の気質からして興行的に作られたタイガーマスクを演じるには内心鬱々としたものがあったのではないでしょうか?それでも生真面目は佐山は会社新日本プロレスのゆうことには従順であった気がします。
そこを見ぬいていたダイナマイトキッドはマスクを被って戦いぬくくないか?と言ったとの話もあるようです。以後、佐山聡とダイナマイトキッドの交流は続きキッドが引退後、闘病生活をおくるのですが佐山との連絡は途絶えていないようです。
虎ハンター:小林邦明
覆面を破る
虎ハンター:小林邦明とは何度となく対戦しています。無謀にも覆面を破られ素顔が半分ほどみえてしまった事もありました。佐山は顔面への張り手で応戦するのですが、小林も簡単にはひるみません。
そこには、小林のそんな覆面など速く脱いでしまえとの思いがあったのかもしれませんね。いずれにしろふたりはしのぎを削って当時のマット界を盛り上げます。
小林邦明の思い
ちなみに、小林邦明はミル・マスカラスのIWAのベルトに挑戦したときタイトルそっちのけでマスカラスの覆面に手をかけています。レスラーとして格上のマスカラスへの暴挙です。性格的にも破天荒な部分がみうけられます。
そのような性格の小林邦明から受けた暴挙はタイガーマスクを本来の佐山聡に目覚めさせるには充分です。
まとめ
1983年タイガーマスクは自ら覆面を脱ぎ素顔に戻ります。シュートとゆう闘いのスタイルが自分にあっていてマスクは不要と考えたのでしょう。
一旦引退後自身のジム「タイガージム」を設立しています。その後ザ・タイガー、スーパータイガーとしてマスクは使用していますが、気持ちの上では興行的に作られたヒーロータイガーマスクから決別ができていたと思われます。
そして、背景には二人のライバル ダイナマイトキッド、小林邦明がいたのではないでしょうか?
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